主人の父(以下、お父さん)は現在80歳で要支援2です。家の中でトイレにいくために歩くときも手摺りや柱など、どこかにつかまりながら移動しています。一昨日の朝もドスンという音がするので慌てて駆けつけると、転んで腕をケガしていました。
身体の自由がきかなくなると、どうしても座っている時間が長くなりますよね。お父さんは時々「お尻が痛い」と言い、座っているのも辛いという時があります。実の母(以下、母)も晩年は寝返りすることすらできない〝寝たきり〟の為、褥瘡対策をしていました。
今回は、母のときにはどんな褥瘡への対処をしたのか?をお話させて頂きます。
お父さんの話は、対策も違うので別の機会にお話させて頂きます。
寝たきり(寝返りが自分でできない人)の褥瘡対策
母は50代半ばから要介護状態で、始めの頃は家の中なら自分で歩いて移動でき、介護度は"要介護2"でしたが次第にレベル低下していき、60代になると、介護を主にしていた父に負担がかかってきたため、介護施設に入所しました。60代後半になると更にレベル低下が進み、自分で寝返りもできない状態になりました。カラダが動かなくなると認知症も進み、私が娘だということも分からなくなっていました。
そんな母のことを、両親が時々通っていた皮膚科の先生が受診時に心配し「床ずれができないように気をつけてあげて」と父にアドバイスをしてくれました。それから父は、母に褥瘡ができないように対策をとるようになりました。父は毎日母のいる介護施設に行っていました。母に付き添い、目薬をさしたり、カラダをマッサージしたり、話しかけたり…半日は母の側に付き添っていました。
体圧分散用具と体位変換
そんな父が、まず褥瘡対策に思いついたのは、体圧を分散させるためのクッション(パット)の購入でした。そして、カラダの向きや姿勢を変える体位変換についても工夫し、介護施設の方にも協力してもらって2時間おきにそのクッションの場所を変える時間表を作り、個室の母のベッド近くに貼ってもらいました。
↓ これがそのときに使った体圧分散用具です。
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この三角柱のクッションを、2時間おきに右か左の背中に当て、お尻の裏側にも当てました。右へ左へと体位変換をし、上向きのときには膝の下に入れ、褥瘡ができないように工夫しました。結果、母は70歳で息を引き取るまで、一度も褥瘡ができずにすみました。
父の母に対する想いと介護施設のスタッフの皆さんのおかげだと思っています。
この話が、褥瘡に悩んでいる方やご家族の方のお役に立てれば幸いです。